三宅 芳夫 on Nostr: ...
9)「飼育」大江健三郎原作、大島渚監督。私は大島渚にはジャーナリスティックなセンスはあるが、劇映画になるとこける、という印象がある。従ってドキュメンタリーやドキュメンタリータッチの映画の方が、よいのでは、と思っている。
ただこの「飼育」は例外。しかし、これは結局大江の原作の力かもしれない。
10)A.カイヤット「我々はみな暗殺者」。法廷映画の巨匠として知られるカイヤット。日本ではあまり無名に近い。デュヴイヴィエ、ルネ・クレール、ジャック・フェデー、マルセル・カルネそしてジャン・ルノワールなどの「戦前派」ないしヌーヴェルヴァーグの紹介者からも無視されてきた。これは法廷を舞台にするカイヤットと日本の仏映画批評のハビトゥスの相性が悪すぎたこともある。
尚、カイヤットにはアルジェリア問題を題材にした、植民者と被植民者の関係を不条理なまでに描き出した『眼には眼を』という傑作がある。
日本で公開された際、多くの批評家も含めてこの映画の意味を捉え損なう中、丸山眞男が「植民者」ー「被植民者」の関係の不条理性を読み取ったのはさすがである。 [参照]
ただこの「飼育」は例外。しかし、これは結局大江の原作の力かもしれない。
10)A.カイヤット「我々はみな暗殺者」。法廷映画の巨匠として知られるカイヤット。日本ではあまり無名に近い。デュヴイヴィエ、ルネ・クレール、ジャック・フェデー、マルセル・カルネそしてジャン・ルノワールなどの「戦前派」ないしヌーヴェルヴァーグの紹介者からも無視されてきた。これは法廷を舞台にするカイヤットと日本の仏映画批評のハビトゥスの相性が悪すぎたこともある。
尚、カイヤットにはアルジェリア問題を題材にした、植民者と被植民者の関係を不条理なまでに描き出した『眼には眼を』という傑作がある。
日本で公開された際、多くの批評家も含めてこの映画の意味を捉え損なう中、丸山眞男が「植民者」ー「被植民者」の関係の不条理性を読み取ったのはさすがである。 [参照]