What is Nostr?
ハシダ シュンスケ:kawaiii::cool_doggo: /
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2024-09-28 15:45:11

ハシダ シュンスケ:kawaiii::cool_doggo: on Nostr: ◎ 深夜にグリルで秋刀魚を塩焼きにして食べる。 ...


 深夜にグリルで秋刀魚を塩焼きにして食べる。
 
 秋刀魚なんていつ以来だろう。
 最近はめっきり手に取れるものではなくなってしまった。

 帰宅が遅れて、こんな時間になってしまったが――
 今日はもう秋刀魚を食べれないと眠れない。 

 まずは、米を早炊きしておく。
 その間に、刀魚の表面に包丁を入れる。
 
 丁寧に数本の切れ込みを入れて、塩をまぶしてしばらく置く。
 待っている時間は、シャワーでも浴びてつぶすのが良い。

 米が焚きあがるのに合わせて、風呂から上がる。

 蒸らす時間で、秋刀魚をグリルに乗せる。
 数分してひっくり返すとき、焼けた皮の香ばしい匂いが一層強く鼻腔を刺激する。

 焼き上がりを待つ間、大根おろしを作る。
 みずみずしい大根をおろし金でゆっくりとすり下ろす。

 水を切って、小鉢に山盛りにしたところで秋刀魚が焼きあがる。
 炊き立ての米をお茶碗に乗せて、秋刀魚を皿に上げる。

 深夜に焼いた秋刀魚は、銀色の皮は焦げ目がついて黒ずみ所々に黄金色の油が滲み出ているもの。魚の形は少し反り返り、腹の部分が割れて中の白い身が顔を覗かせる姿にもう涎が止まらない。

 箸を手に取り、まずは秋刀魚の頭の部分に近づける。
 皮に箸が触れると、かすかに音を立てて、パリッとした食感が伝わってくる。

 そっと持ち上げて、皮ごと身がほぐれそうなほどに柔らかく焼けているところを一口。

 舌の上に広がるのは、よく焦げた皮の外側のパリパリとした食感。
 次に訪れるのは、身の味わい――鯵のような旨味とも、鰊のような癖のある味わいでも、鯛のような脂とも違う、塩味が際立つ秋刀魚の味を楽しむ。

 そうして、口の中を洗うように米をかき込む。
 少し芯が残った米が、魚の脂と味わうとこれ以上ない滋味となる。

 腹の部分に近づくにつれ、脂の甘みがより濃厚になっていく。
 中骨の周りの身は特に味が濃く、一粒一粒の身を丁寧にほぐして味わう喜びがある。

 味変に醤油をかけ、おろしを摘まむ。
 さっぱりとした大根の風味が口の中をさっと洗い流し、醤油と脂の旨味に舌が喜ぶ。

 最後に、カリカリに焼けた尾まで齧る。
 歯ごたえがある香ばしい風味が口いっぱいに広がる。
 茶碗に残った白いご飯をかき込み、米の甘さをいっぱいに味わう。

 これでビールでもあれば最高だったのに――
 明日もまた仕事に向かう事実にため息をつきながら、洗わなければならないグリルの存在を思い出す。
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